学部 - 東京学芸大学社会学研究室
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1.社会学研究室での学び

 社会学研究室では、社会学を学ぶ3つの専攻の学生が交流し、それぞれの専攻を担当する教員が密接に連携して教育や相談にあたっています。それによって、みなさんは、所属する専攻のカリキュラムにもとづいて深く学ぶとともに、多様な意見や考えに触れながら、自らの学びを深めることができます。 社会学研究室での学びには、次のようなタイプがあります。
  • 日本や世界で生じている現代的な社会現象や深刻な社会問題に注目し、社会学の理論や方法にもとづいて、それらが生じてくるプロセスの探求や、それらが生じてくる要因の考察を行うタイプ。
  • 学校教育や生涯学習、社会福祉などの現場で生じている現象や問題に密着し、そこでの実践的な課題を検討していくタイプ
  • 社会や人間のあり方を見つめ、古典などを読み解きながら、じっくりと自らの考えを深めていくタイプ   
  • 社会学の理論を深く学び、社会学理論に関する新しい解釈や展開を探っていくタイプ

2.社会学研究室で学ぶ学生とは

 下記のいずれかに所属している学生です。
  • 「社会科」の社会学分野 :「社会科」は「初等教育教員養成課程(A類)社会選修」、「中等教育教員養成課程(B類)社会専攻」をさします。
  • 「総社(そうしゃ)」の社会学分野 :「総社」とは、正式には、人間福祉課程(N類)総合社会システム専攻」(2007年度入学者から「人間社会科学課程(N類)総合社会システム専攻」)のことです。
  • 「N生(えぬしょう)」(2007年度~入学者)の社会生活分野 :「N生」は正式には「人間社会科学課程(N類)生涯学習専攻」のことです

3.社会学研究室の教員とは

 社会学を共通のベースとする下記の5名が、相互に連携しつつ、それぞれの専門領域をいかして、ゼミや卒論作成の指導、学習や進路についての相談などにあたります。
  • 「社会科」の森田数実教授 山口恵子准教授、苫米地伸准教授
  • 「総社」の野口裕二教授 浅野智彦教授

4.履修のアウトライン

(1)社会学との出会い

 多くの人は、1年次に「社会学概論」(社会科)を履修して、初めて社会学の世界に触れることになります。その後、「社会科」では1年後期に2年次からの所属分野の希望を取ります。それまでに、それぞれの専攻にある他の分野についても広く学び、自分が深く学びたい分野はどこかということを明確にすることが必要です。

(2)「基礎ゼミ」で社会学の考え方を習得する

 2年春期から、社会学の考え方や、社会学が対象としている主な領域に関する基礎的なことについて学ぶ「基礎ゼミ」[「社会学基礎演習」「社会学入門演習」]が開設されます。多くの人は「基礎ゼミ」で初めて専門的な「ゼミ」を体験します。「ゼミ」では、毎回、履修生が交代で報告者を担当します。報告者となった人は、テキストの担当部分を要約するとともに、その内容に関連する文献や事例を調べてきたり、自分の意見をまとめたりして、配布用のレジュメを作成し、報告します。報告をふまえて、出席者全員でディスカッションを行います。このような「ゼミ」は、みなさんが積極的に参加することによって、テキストの理解を深めるばかりでなく、自らの意見や考えを明確にしたり、新しいアイデアを生み出したりする上でとても有効な場になります。

(3)多彩な専門科目を履修し、自分の問題意識を明確にしていく

 社会学分野もしくは社会生活分野に所属することができたみなさんは、3年次の4月に、5名の教員が担当するゼミから一つのゼミを選択します。この3年次のゼミ[「社会学演習I・II」(社会科)]は、2年次の基礎ゼミと異なり、専門領域を深く学んでいく場になります。そこで、自分の学びに適したゼミを選べるよう、次にあげる専門科目を幅広く履修し、自分の問題関心を展開していけるゼミはどこかということを明確にしておくことが必要です。

専門科目(旧カリ)一覧

開講年 春学期(前期) 秋学期(後期)
毎年 地域を探る社会調査Ⅰ・Ⅱ[山口・浅野]
都市社会学[山口]
偶数年 現代社会と世代[浅野] コミュニケーション的行為の理論[森田]
家族社会学[苫米地]
奇数年 社会学史[森田] ジェンダーの社会学[苫米地]
アイデンティティと社会[浅野]
   


(4)5つの専門ゼミが連携した教育体制で学びを深め、卒業論文を作成する

 上述したように、3年次は、社会学の中の専門領域にもとづく少人数のゼミに分かれ、より専門的な文献に挑戦していくことになります。ゼミでのディスカッションを通じて、自分が研究したい領域について理解を深めるとともに、卒業論文[「卒業研究」の単位となります。時間割にはないので履修登録を忘れないように注意すること]の作成に取りかかります。4年次の定められた期日までに卒業論文を提出し、社会学研究室全体での卒業論文発表会で発表します。

【参考】2016年度提出卒業論文タイトルの一部
「久米村系士族門中における祖先祭祀と門中成員の自己アイデンティティ」
「人々がカフェに求める役割―サードプレイスの観点から―」
「親子の感情の抱き方の共通性と,人の感情と行動の関係性について」
「若者の情報行動における志向性に関する研究―私たちはネオ・デジタルネイティブなのか」
「日本におけるマンガ・アニメ規制に関する一考察―規制の議論史と実例から―」
「出身地の都市度が大学生の友人関係に与える影響」
「運動部活動経験におけるパーソナリティ形成への影響について―大学生へのインタビューによる検討―」
「学芸大生はなぜ教員を目指すのか」
「出生率から見た中国若者の恋愛観と結婚観の現状と課題に関する一考察―恋愛と結婚はイコール金銭なのか―」
「やっぱり金なのか,小学校選択の要因分析~家庭の様子から迫る実態~」
「『競技スポーツ』から『生涯スポーツ』への移行―運動部活動経験者の語りから見るスポーツ系サークル―」
「家庭は子どもの将来をデザインできるのか―小学校前半期の子どものインタビュー調査から―」
「合理的食卓のゆくえ―料理雑誌のトレンドから家庭の食卓を考える―」
「『婚活』はどこへ向かうのか~行政による結婚支援事業に関する研究~」
「創られる子どもの名前~名前事典の言説分析をもとに~」
「変化する『リクルートスタイル』」
「家族の境界はどこにあるのか~家族外部の介入可能性を探る~」
「恋愛における"曖昧な関係"」
「『笑いの攻撃性』と『コミュニケーション能力』の関係性」
「小学校教員の『振る舞い方』~児童のしょうがいが教員の感情に与える影響~」
「映画と社会の風潮」
「『待機児童問題』の構築―ベストの自然史モデルを用いて―」
「愛川町における外国人の教育的課題」
「中学校教員の自覚する教員としての役割と保護者の役割期待の差異の形成要因について―秋田県横手市の事例から―」
「〈腐女子〉は〈やおい〉に何を見るのか―リアルとファンタジーの狭間」
「若年ホームレスのホームレス状態からの『脱却』」
「スクランブル交差点の社会的機能から見る渋谷の再舞台化」
「カープ女子に対するラベリングとファンがグループを作り球場に集まる背景についての考察」
「食と農の連携によるまちおこしを通して醸成されるソーシャル・キャピタルについて―『国分寺三百年野菜 こくベジプロジェクト』を例に―」
「母―娘関係が娘のライフコース選択に与える影響」
「多文化共生社会と協働,集団対集団の視角の設定―『平成19年度多文化共生実態調査』,『平成27年度多文化共生実態調査』の比較検討を通して―」

5.研究室行事

 社会学研究室のメンバーの交流を深める場として、研究室に所属する学生・教員全体で次の行事を実施します。
  • 新入生歓迎会(4月)・・・例年、学内で実施しています。
  • 研究室合宿(6月~7月)・・・例年、関東近郊で1泊で実施しています。
  • 卒業論文発表会(1月~2月)...例年、学内で実施しています。

6.学生控室

 社会学を学ぶ学生の居場所となる「学生控室」という部屋を開放しています。「学生控室」は、専攻や学年を越えてさまざまな学習会や交流が生まれる場となっています。

7.卒業後の進路

 社会学研究室の卒業生は、都内外の小学校、中学校、高等学校の教員、公務員、企業、自由業など幅広い分野で活躍しています。本学や他大学の大学院への進学者もいます。